写真には人を幸せにする力がある
あなたは、「写真とは何か」と聞かれて答えられますか。
学生時代、森山大道から投げかけられた一つの問い。
その問いを半世紀以上抱え続け、一人の写真家がたどり着いた思索の記録である。
銀塩写真からデジタル写真へ。写真を取り巻く環境は劇的に変わった。しかし、変わらないものもある。
人は、なぜ写真を撮るのか。良い写真とは何か。写真は何を伝え、何を残すのか。
本書は、撮影テクニックを解説するだけの写真教室ではない。
その一枚に心を動かされる理由を探しながら、芸術、脳科学、生命論、さらには大乗仏教の十界論まで視野を広げ、「写真とは何か」という問いを、読者とともに考えていく。
中には反論したくなるところもあるだろう。首をかしげるところもあるかもしれない。
それでいい。
答えを教える本ではなく、答えを探すための本だからである。
本書では、こんなことを考える。
・写真とは何か
・人はなぜ写真を撮るのか
・良い写真とは何か
・写真を読む
──撮影者になってみる
──被写体になってみる
──写真の中に飛び込んでみる
──生命状態――心のありようで写真を読む
・写真には人を幸せにする力がある
・写真に物語を込める
・写真とことば
・一眼レフ難民に
・お父さんが孤立しないために
・付録「写真のことば辞典」
本を閉じる頃には、写真を見る目だけではなく、人を見る目も、自分を見る目も、ほんの少し変わっているかもしれない。写真には、人を幸せにする力がある。そのことを、もう一度信じてみたくなる一冊である。
■著:中野 裕
■サイズ:210㎜×148㎜ 192ページ ソフトカバー





