自然と調和した日本の美を独自の色調で描く
アメリカ在住の写真家が日本の伝統的な文化や風景を撮影。
赤外線写真でとらえることで通常の可視光線でとらえた風景とは違った独自の美しさと神秘性を表現。さらにやや赤みを加えた色調で唯一無二の光景として目の前に広がる。
(著者あとがきより)
日本では、古来より自然は畏敬と感謝の対象であり、人々の生活は常に自然との調和を保ちながら営まれてきました。この思想は日本文化全体に深く根ざしており、私たちの美意識や生活様式にもその影響が色濃く残っています。
このシリーズでは、日本のアニミズム(自然畏敬)の考え方をテーマに、自然との繋がりを探求しています。西洋の庭園が規則的な配置に重きを置く一方で、日本庭園の構図は一見不規則のようですが、実際には自然を再現し、調和を象徴する配置がなされています。木、岩、池の配置には、古代からの自然観が反映され、空間を通じて私たちに何かを語りかけているかのようです。日本庭園は、視覚的な美しさ以上に、作り手の自然への敬意や深い思索を感じさせる場所です。そこには静けさとともに、自然の力強さと温かさが宿っていると感じます。
「和幻景」は、日本の歴史的名所を赤外線カメラで撮影したシリーズです。赤外線の反射特性を活かし、草や葉が白く写り、通常の可視光線では捉えられない自然を捉えることで、独自の美しさと神秘性を探究しています。
■著:YOSHIPHOTO
■297㎜×210㎜
■Wトーン+特色 48ページ
■ハードカバー